35歳以上ともなると、それなりに各人が人生経験を積んできています。逆に言えば、自分の可能性や限界も若干ながら見えてくる時期でもあります。それは「何か新しいことを始めたい年頃」でもあるのです。そんな時期にタイミングよく高齢妊娠したのなら、かなり幸せに感じるのではありませんか。何といっても、人を一人育てるというまさしく壮大な目標ができるわけですから、これはどんな仕事や遊びよりもずっとやりがいを感じて当然でしょう。そのせいか、高齢妊娠者は、産婦人科選びからすでに積極的になる傾向があります。
せっかくのことだから納得のいく出産がしたいし、ひょっとするとこれが最初で最後のことかもしれない、という気持ちも起きると思います。そして、高齢出産に関する情報を仕入れるノウハウもしっかり持っている場合が多いようです。40歳で出産したある女性は「高齢というリスクがあったからこそ、10ヶ月間を楽しめましたし大切にできました。きっと若い頃でしたら、お腹が突き出でカッコ悪くて嫌だとか、身体が重いから早く出してしまいたいとか、そういうことしか考えなかったかもしれません」と言っています。
妊娠や出産を積極的に受け止めるというのは、高齢出産者の特権とことでもありませんが、高齢出産のリスクを抱える分以上に喜びも大きいことでしょう。更に、出産に続いて子育てについてもその気持ちは反映されるはずです。いろいろな人生の倦怠期にあって、これは天から与えられた至福の時かもしれません。まだ遊び足りない若い時期の子育ては、とかく「もっと解放されたい」と思うものですが、高齢出産の場合なら逆に束縛されることに喜びさえ感じることができます。
マガシーク いびきの悩みを解決します 山下智久と長澤 まさみ